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タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第26章 友達の家の匂いって結構ずっと覚えてる


〜銀時side〜

月を見ていた。
今日は立待月。満月から少し欠けた不恰好な月。
秋の風が銀杏の香りを連れてくる。

酒飲みてェ。

『あ、』

銀時「?」

振り向くとさくらが襖から顔をのぞかせていた。

『お、おっす…』

片手をあげて軽く会釈するさくら

…おっす?

銀時「なんだそれ」

『いや別に』

そうしてこそこそと部屋に入ってくる。
なんだそれ。

神楽と風呂に入っていたさくらの髪は、夜の風にフワフワと揺れていた。

髪、伸びたな。

銀時「神楽は?」

『もう寝るって』

銀時「あ、そう」

さくらは足音を立てないようにそっと歩き、すぐ隣に正座した。

『…』

銀時「…」

『あのこれ、献上品です』

銀時「?」

差し出される缶ビール。

銀時「…」

『あ、いらない…かな?』

おずおずと手に持ったそれを引っ込めようとするさくら。

銀時「…大義である」

『…!あ、うん!』

受け取ると分かりやすく安堵の表情を浮かべる。

『あとはねぇ…』

嬉しそうにコンビニ袋を漁るさくらをちらりと見る。
その袋にはつまみやら飲み物やらが入っていた。

銀時「お前は飲まねぇの?」

『一応、コレなんで』

髪の下に隠れた傷を指さしてへらりと笑う。

『私はこれにしようかな』

取り出したジュースの缶を開けると小気味良い音が鳴る。

コツン…とお互いの缶をぶつけ、一気に喉へと流し込んだ。
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