第25章 川立ちは川で果てる
銀時「なんだって毎回お前は…」
男を気絶させると、頭をかきながら落ちた木刀を拾いあげる銀さん。
『私もなんでだかさっぱり…』
銀時「…」
『?』
顔を上げた銀さんと視線が絡み合う。
『なに?』
銀時「…それ」
銀さんは私を指さしてそう言うと視線を外した。
『それ?』
銀さんの視線を辿って見えたのは、
ほとんどボタンのついていないブラウス。
丸見えの下着…
『…っ!』
慌てて胸元を隠すが、
銀時「…」
『…』
時すでに遅し。
浪士「…なんだ?なんだか知らねェが狙うなら今だ…!やっちまえ!」
私たちの様子を伺い、今が好期と全員で襲いかかってくる。
銀時「…あ?テメェらは黙ってろ」
『…っ』
振り返った銀さんは、見たこともない冷たい眼をしていた。
銀時「…」
一瞥するだけで睨み殺してしまいそうな目をしながら
襲いかかる浪士達を次々に叩き伏せていく。
『銀さん』
銀時「…どれ?」
男達が全員地面に倒れてしまうと、銀さんは木刀を投げ捨て低い声で尋ねる。
『え?』
銀時「お前に手ェ出したの、どれ?」
『…』
銀時「ふーん?」
…まずい。
一瞬、ほんの一瞬、あの男の転がる方へと視線を向けてしまった。
『銀さん、ちょっと…』
銀時「…」
銀さんは意識が飛びかけているその男に馬乗りになると、
胸ぐらを掴み男の顔を自分の額近くまで引っ張り上げた。
銀時「…テメェがその汚ェ手でさくらに触ったのか?」
浪士「…」
銀時「オイオイ、黙ってちゃ分かんねぇだろ。寝てんなよ」
ゴッ…
『銀さん!』
銀時「起きろ。黙ってんなよ。お前が、さくらに、」
『銀さんやめて…!もう気絶してる!』
銀時「その手で触ったのかって、聞いてんだよ。なぁ、」
ガッ、ゴッ…
硬く握った拳を何度も男の顔に振り下ろす。
…怖い。
銀さんが、私の知らない男に見える。
『やめて…』
銀時「…」
ゴッ、ゴッ…
静止の声は届かず、骨と骨がぶつかる鈍い音が響き渡る。
『…あ』
その時、視界の隅にある物が映った。
『…やめてって言ってんでしょ!!』