第4章 これからの寮生活
みんなの優しさが暖かくて、涙が出そうになった。こんなに心配されていたとは、思っていなかったから余計に驚いた。嬉しいと思う反面、これが私の弱さだと思った。人の優しさに甘えてちゃいけない。ちゃんと自立しなきゃ。
「みんな、ありがとう。でも私、本当に平気だよ。大丈夫だからそんな思い詰めた顔しないで。」
私だって、みんなの為に何かしたいけど、今の私がやったら、それは逆効果。なら、その時が来るまで待ってる。私の思いを告げると、葵がどこかホッとしたような顔をした。三浦も遥くんも口元に笑みを浮かべてる。
「ねぇ!4人で廊下に集まって何やってんの?」
どこからか誰かが私達に話しかける。同じクラスのはずだけど、まだ声までは判別できない。
「あれ?転校生さん?それに白雲くん、三浦くん、草薙さんも揃いも揃って何やってんの?」
思い出した。この人は私のクラスの学級委員の人だ。やっぱり、眩しいな。この人は。
「なんだ、由衣かよ。驚かせんなよな。」
「で?なんの話をしてたの?」
「いや、えっと花の荷解き終わったかなと思って様子見に来ただけ。」
「なんだ・・・。人殺しの相談かと思った。」
「誰がそんな相談するんだよ!」
「冗談でしょ。真に受けないでよ。」
「お前はなぁ!」
「まぁまぁ、遥。その辺でやめてよ。」
私が三浦がケンカを止めてるとこを見るなんて思わなかった。