第26章 猶予
温子「時音ちゃん、紅茶か珈琲どっちがいい?」
「あ、じゃあ紅茶で」
温子「ミルクティーでよかったわね?」
「はい、ありがとうございます」
温子「いいえ、お客様は後ゆっくりね~
っにしても、幽助ったら螢子ちゃんというコがいるっていうのに、ぼたんちゃんと何してるのかしら!!
二股かけるつもりならぶん殴らなくちゃね」
「あ…はは…」
デートでも遊びに行ってるわけでもないんだけどね…
「あの、温子さん。近くのケーキ屋で買ってきたものなんですけど…よかったらどうぞ」
温子「あら、気を使わなくてもいいのに。ありがと」
「いえ」
温子「ホント、時音ちゃんっていいコね~
螢子ちゃんの言っていた通りだわ!」
へ?螢子ちゃん?
螢子ちゃんが一体何を??
温子「確かあの有名な超名門進学校の聖皇学院に通っていて、特待生なんでしょ?
しかも一年生から生徒会長をしてるらしいじゃない!
成績優秀、スポーツ万能、人望も厚いと三拍子♪
学年では毎回ぶっちぎりのトップで~…」
「あの~…温子さんっ」
温子「おまけに時音ちゃんって、あの緋桜稲荷大社の巫女お嬢様なんですって!!
男女問わずの美少女なんて…正に完璧超人なお嬢様ね~!!
螢子ちゃんが自慢の先輩だって言ってたわよ!!」
「…は、はあ……」
螢子ちゃんったら、一体どこでそんな情報を…