第26章 猶予
暫くしてからボロボロになった幽助が、ぼたんと一緒に帰って来た。
幽助「おぉ、時音来てたのか」
「えぇ。お邪魔してます
ところで、その体…」
幽助「ん?あー、剛鬼と戦ってな。
一つ目の宝、"ガキ玉"は取り返したぜっ…いたたたた!!」
幽助が話している途中、ぼたんがいきなり強くシップを張った。
幽助「もっと優しく手当てできねーのか!!」
ぼたん「あたしは、罠だと思うけどね」
「え?何のこと?」
頭の中が?マークの私に、幽助とぼたんが説明する。
それを聞いて私は驚くしかなかった。
「え!?さっき蔵馬と会った!?」
ぼたん「そうなんだよ…」
幽助「『三日経ったら暗黒鏡は返す』ってさ」
蔵馬の用事って…幽助にその事を言うためだったのね
でも三日後って…
ぼたん「話が出来すぎてるよ」
幽助「え?」
ぼたん「三日後って言ったら丁度満月だよ
蔵馬が持っている鏡が最大の魔力を発揮する日なんだ
あの鏡は使った者の欲望を写し出す。そしてその者の望みを叶えてくれると言われているんだよ
願いを叶えるためには"何か"を捧げなければいけないらしいけど…その"何か"は謎なんだ…
きっと三日間の間に秘密を探る気なんだよ」
幽助「それならワザワザオレの前に姿を現す必要ねーだろ」
ぼたん「あ、そっか…」
幽助「……アイツはそんなに悪いヤツじゃねーような気がする」
幽助の本心に、ぼたんが即否定する。
ぼたん「何言ってんだい?アンタをそんなにボロボロにしたのは、ヤツらの仲間なんだよ!?」
幽助「実はアイツら三人、仲間割れしてたんだ」
ぼたん「え?」
「どういうこと?」