第7章 どこにいても
悟がいなくなった気配がし、唇が触れた額を擦った。
――これ、浮気になる?
憂太に言った方がいいのかな?
リカちゃんが出てきそうなので、当分は黙っておこう。
教室に戻り、机に頬をつける。
太陽に熱された頬が冷えて気持ちいい。
午後の授業を受け、やっと1日が終わる。
憂太が帰ってくるまで、あと何日かな……。
ずっと憂太のこと考えてるなと嘲ていると、携帯が鳴る。
確認すると、憂太からの電話だった。
すぐに通話ボタンをタップし、スピーカーボタンに指を当てる。
「もしもし、千景?もう寝る?」
「まだ寝ないけど、準備は出来てるかな」
ベッドに寝っ転がり、携帯を枕の横に置く。
「よかった。一緒に寝よ?」
"一緒に"?
今日はよくわからないこと言う人ばかり……。
傍にいないのに、どうやって一緒に寝るのだろう。
「寝落ち通話ってやつ?しよ?」
「ん……憂太、好き……」
「ふふ、いきなりだね。僕も好きだよ。千景」
憂太の甘い声に鼓動を速めながらも、次第に重くなる瞼。
必死に開けようとしても、瞼が言うことを聞いてくれない。
憂太の言葉に「んー……」と返事をしながら、微睡みに落ちていった。