第7章 どこにいても
秋の彩りが……夏の暑さが濃く残る9月。
憂太は京都へと旅立った。
人数合わせで参加することとなった憂太。
「なにしょぼくれてんだよ」
「真希……憂太に会いたい〜」
教室で机に項垂れる。
――寂しい。憂太がいないと寂しい。
見送る時は笑顔で「頑張って」と言えた。
見送ったのは――数分前。
「千景、憂太大好きだもんな」
「しゃけしゃけ〜」
大好きで何が悪い。
みんなだって、大好きでしょ。
ニヤニヤするパンダに悪ノリする棘。
ムクッと膨れた頬を、真希に潰される。
ブッ!と空気が抜けて、絶対に憂太の前ではさせられないと思った。
「憂太が帰ってきたら、みんなに虐められたって言うからね?!」
「虐めてねぇだろ」
頭にチョップをされた。
地味に痛いからやめて欲しい。
「パンダ〜棘〜、真希が虐める〜」
2人に泣きつくと、「憂太に言うぞ」と脅された。
パンダと棘の腕を両手に抱えている。
そんなことをされたら、またリカちゃんの制裁を食らうハメになる。
パッと2人から離れて、寂しさを滲ませながら、授業の準備をした。