第2章 似ている
悟を凝視していた男の子の目は、自然に私に移った。
その子の黒い瞳は、私から離れることはない。
私も逸らさなかった。
「恵。さっき電話したでしょ?行くよ」
「……っ。だからって、早すぎですよ!まだ着替えてません」
誰か、教えてくれないのだろうか……。
悟は私に説明することなく、めぐみという子と話していた。
悟が「早く着替えて」と言うので、慌てて背中を向ける。
出ていった方がいいんじゃ……。
結局、悟は怒鳴られて、一緒に部屋を出た。
あの男の子、誰……?
どうしてあんなに、似ているの……?
わけがわからなくて、俯いたまま、床の木目を見つめていた。