第2章 似ている
「そ、そうだ!悟、乙骨くん……乙骨憂太くんはどうなりました?大丈夫なんですか……?」
電話を終えた悟に思い出したように、慌てて聞く。
私の手を掴んでいる腕にしがみついて、高すぎる顔を見つめた。
「乙骨憂太?あーうん……心配しなくていいよ」
曖昧な返答なのに優しい声色で……うるさくなった心臓が緩やかになっていく。
よかった……。
あれは――同級生をあんな風にしたのは"バケモノ"であって、乙骨くんではない。
普通の人には視えない存在なのはわかっていた。
だから、乙骨くんの罪になり、捕まってしまうんじゃないかと、不安になっていた。
胸を撫で下ろしていると、何かの部屋の前に来ていた。
悟は目の前の扉を、躊躇うことなく開ける。
「めっぐみ〜!行くよー!」
めぐみ?
悟の手に引かれ、私もその部屋に入ると、ベッドに座っていた男の子が驚いて立ち上がった。
ツンツンと逆立った黒髪。
そして――どことなく、既視感がある顔。
――似ている。私に……。