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呪いのなかで、恋々【乙骨憂太】

第15章 交流会


外に出て、屋根に移った。
ここで一度、攻撃をして足止めしなければいけない。

「狗巻先輩が止めてくれる。ビビらず行け!」

恵が鵺を行かせた。
鵺は一直線に呪霊へ向かっていく。

だが、棘の口から音は出なかった。
喉が潰れ、血が溢れ出る。
棘はゆっくり私を降ろし、膝をついた。

「棘!棘、大丈夫?!」

棘の口から止まることなく、ドバドバと血が零れ続ける。
――棘の喉がこんなになるなんて……。
棘の背中に手を添えながら、呪霊を見据えた。

私じゃ適うはずもない。
そんなことはわかっている。

立ち上がり、足を踏み出した。
だが、袖を掴まれて止められた。

「棘……」

ふるふると首を振り、見上げてくる。

「ありがとう棘。私も、棘を守りたいんだ」

笑みを零すと、棘は袖を離した。
その間に加茂さんはやられてしまったようだ。

少し前に出て、腕をスッと上げる。
私の影はその手に呼応するように伸びていき、呪霊の影を掴んだ。

そして、また影の形を変える。
呪霊の影の首の部分にそびえ立つ、真っ黒なギロチン。

「断罪ノ影法術――断頭台。その罪を死して償え」

上げていた腕を下げると、ギロチンの刃も呼応し、落ちた。
次の瞬間、呪霊の首から血が吹き出す。

それなのに、その首が落ちることはなかった。
すぐに修復されていく。
――早すぎるでしょ。

呪力が一気になくなってしまった。
私は既に戦力外だ。

気づけば、棘が呪霊に近づいていく。
呪霊も棘に近づく。

「棘、やめて!!」

「ぶっ飛べ!!」

呪霊は別の屋根に飛んでいき、瓦が割れる音や建物が崩れる音が響く。
棘は倒れて、動かなくなった。

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