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呪いのなかで、恋々【乙骨憂太】

第15章 交流会


着陸しターミナルを歩く。
到着ロビーに抜けると目立つ人を見つけ、コロコロとキャリーケースを引きながら駆け寄った。

「おかえり。随分、表情が柔らかくなったね」

「悟、伊地知さん!ただいま!」

2人に笑顔を向けると、悟にキャリーケースを奪い取られる。
頭をぽんぽんとされ、その後には髪をぐしゃぐしゃにされた。

「憂太から"帰した"って連絡があったから、迎えにきたよ。それにしても、よく憂太が帰してくれたね。自分の帰国まで帰してくれないかと思ってたよ」

「一昨日までは私が帰りたくないってしてたけど、昨日は憂太がなかなか離してくれなかった」

昨日の憂太を思い出し、クスクスと笑う。
飛行機にはほぼ丸1日乗っていた。
寂しさはあるけど、結婚の約束までしたし、ずっと会えないわけじゃない。

悟に自慢するように左手を見せた。
「プロポーズされちゃった」とおどけて、左手を抱き締めるように右手で包み込む。

「やるねぇ、憂太」

悟は嬉しさを滲ませながら笑っていた。
そのまま行こうと手を引かれる。
だがその手はすぐに離れて、悟は喉でクツクツと笑っていた。

「憂太は過保護だなぁ……まああんなことがあったし、僕でもそのくらいはするけど」

首を傾げて悟の顔を覗き込むが、また手を取られてグイッと引かれる。
「これ」と指輪に顔を向けていた。
目隠ししているからわからないが、指輪を見ているんだろう。

憂太の呪力の残穢。
楽しそうに笑う悟や、ニコニコとしている伊地知さんと一緒に空港を後にした。

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