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呪いのなかで、恋々【乙骨憂太】

第12章 新しい波のなかで


千景が出ていって、すぐには動けなかった。

僕が、千景じゃなくて、真希さんを抱いて寝ていた?
それを本当に彼女が見ていたとしたら……誤解されるのも仕方がない。

最近は任務で忙しくて、千景が足りなかった。
だから、目に入るとすぐ求めてしまいそうになる。
それを抑える為に真希さんたちと話していたのは、千景を傷付けただけだった。

慌てて千景の部屋を飛び出し、真希さんの部屋に向かう。
先程、千景と真希さんが話していたことなど、忘れていた。

「真希さん、千景いるかな?」

控えめにノックをしながら問いかける。
出てきた真希さんは「いない」と、部屋の中を見せるように扉を開いた。

「そっか……遅くにごめんなさい」

次は……伏黒くんの部屋に向かった。
どうやら伏黒くんの部屋にもいないらしく、一度来たが追い返したとのことだった。

パンダくんや狗巻くんのところは望みが薄いけど、とりあえず行ってみた。
結局、千景は2人の部屋にもいない。

3年は男だけだし、停学中だ。
4年は……接点がない。

「五条先生……」

ありえないとは思うが、一応行ってみることにした。
恐らくまだ、職員室にいるはず……。
学校に行き、五条先生の姿を捉える。

「五条先生。千景、知りませんか?」

「千景?知ってるよ。でも教えな〜い」

千景から事情を聞いたのかもしれない。
彼女は五条先生に匿われている。
どこにいるのかはわからない。

「外にいないならいいです。僕が話したいって、伝えておいてもらえませんか?」

「しょうがないなぁ。優しい五条先生が伝えといてあげるから、憂太も早く休みな。明日、早いでしょ」

安全な場所にいるならそれでいい。
僕に会いたくないなら、無理に会わない。
また怒らせるだけかもしれないし、落ち着いてから会おう。

学校を後にし、寮へ戻った。

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