第12章 新しい波のなかで
眠っていると、ベッドが沈む感覚に目を覚ます。
「ん……ゆうたぁ……」
「ふっ。そんな憂太と一緒に寝てるの?」
髪を撫でられ気持ちよくて、夢と現実の狭間に留まる。
むにっと頬を摘まれ、その手をぎゅっと握った。
いつもよりも、大きい気がした。
指が滑り落ち、胸を通って脇腹を滑り、太腿を過ぎていく。
足首に辿り着いた手は、そこで何かしているようだった。
「可哀想に。これも憂太が原因なんでしょ?僕だったら不安にさせないよ?まあ、君を1番にもしないけど」
何かを言っているようだが、微睡みの中では言葉を理解出来なかった。
ただ"1番にしない"と聞こえただけ。
「やだ……1番がいい……」
憂太の1番でいたい。
違う。
憂太の唯一になりたい。
足から手を離し、隣にきた温もりにしがみついた。
温かくて大きくて……包み込まれてるみたい。
「はは。僕を1番にするんだったら、僕も1番にしてあげようか?」
いつもと違う声、いつもと違和感がある口調。
それでも、寝惚けた頭では、隣にいるのは憂太だと思い込んでしまう。
「嬉しい……して?」
笑い声が聞こえて、次の瞬間には、唇に柔らかな感触と温かさを感じていた。
でも私はその後の記憶がなく、眠ってしまったのだろう。