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呪いのなかで、恋々【乙骨憂太】

第12章 新しい波のなかで


言葉を探して何かを言おうとしている憂太。
でも、私が言ったことを相当気にしているようだ。

私だって、本当はしたい。
だけど、今はしたくない。
憂太が誰を見ているかはちゃんとわかってるのに、不安を拭い切れない。

「ばか……」

「ごめ……違うんだ」

「何が」

憂太の目は私を見ているようで、見ていない。
空を見つめているようだった。

自身の部屋を飛び出して、廊下を歩く。
右足がジンジンして、熱を発している。

憂太はついてこない。
だからそのまま、恵の部屋に向かった。

真希の部屋に行く気にはなれなかった。
さっきだってあんなことを言った後だし、気まずい。

だけど、恵に追い返されてしまった。
さすがに同じ部屋で寝るのは嫌だと……。
パンダや棘は同級生の男の子。
部屋に泊まるのは気が引けた。

悟のとこに行こう。
まだ職員室にいるかもしれない。
悟も部屋を借りてるけど、ずっと仕事をしていて、あまり使っていなさそうだった。

「悟……悟の部屋、使ってもいい?」

やはり職員室にいた悟に声をかけ、顎に指をかけて考える悟を見つめた。

「なんで?」

「部屋に憂太がいる。真希のとこには行きたくない。恵にも追い返された」

何かを察した悟は「いいよ」と言ってくれた。
そのまま悟の部屋に向かい、ベッドに沈み込む。
悟の匂いがした。

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