第10章 百鬼夜行
お互いの温度を求めるように、抱き締め合いながら眠っていた。
目が覚めて、憂太の胸に擦り寄る。
2人で寝ていることは、恐らく悟以外にはバレていない。
悟は知らないフリをしてくれているようだ。
「おはよ」
頭上から聞こえてきた柔らかい声に返して、もっと距離を縮めた。
ぎゅうと密着すると、足が絡んできて、憂太の腕と足に閉じ込められる。
「苦しいよ……」
「千景なら大丈夫だよ。もっと、ぎゅうってさせて」
――"大丈夫"とはどういう意味……。
額に唇を触れさせた憂太を見上げ、首を傾げる。
憂太はニコニコしているだけだった。
「今日、どこか行きたかったね……イルミネーションとか見たかったな……」
今日は夏油が言っていた、12月24日。
百鬼夜行の日だ。
確かに出掛けたりできないのは寂しいが、憂太と一緒にいられる。
それだけで嬉しかった。
「真希と3人で、何かする?」
棘とパンダは今日はいない。
百鬼夜行の対応に参加する。
髪の隙間に指を通して撫でた憂太は、「そうだね」と呟いた。