第7章 約束の結末
診断の結果は、軽い肉離れ。
礼ちゃんや医者は将来の事や今後の試合の事を考えて安静を勧めた。
けれど、
「もう、監督に出場の判断を任せてるから」
……グラウンドから降りる気はない。
「出るよ」
そう言って、俺はベンチへ戻った。
夢主side
スタンドへ戻ると鳴が待っていた。
「で、一也どうだったの?」
「見てれば分かるよ」
そう言って私は自分の席へ戻る。
「おかえり」
渡辺くんはそれ以上言わず、
何があったのか聞こうとはしなかった。
……私が一番に御幸を信じないと。
私は真っ直ぐグラウンドを見た。
6回の青道の攻撃は終わり、
プロテクターとマスクを着けた御幸が出てきた。
「……御幸なら、大丈夫」
気がつくと口から零れていた。
「うん、そうだね」
渡辺くんから短く返される。
グラウンドでは御幸が
何事もなかったかのようにホームベースにしゃがみこむ。
怪我を知ってる人。
知らない人。
それぞれの思いが交差する中――
試合は終盤戦に入っていく。
薬師に一点をリードされたまま迎えた九回表。
ツーアウトから、
春市くん、御幸と連続ヒットでランナー、一三塁。
すぐにツーストライクまで追い込まれた。
しかし、
カキン――
甘く入った訳じゃない。
アウトコースの球がセカンド超えのヒットになる。
春市くんに続いて
御幸も三塁ベースを踏んでもその足は緩むことなく
ホームへ突っ込む。
「回れ!!!」
ベンチからもスタンドからも飛ぶ声
砂埃を巻き上げながら、
御幸はホームへ滑り込んだ。
「――セーフ!!!」
「うぉー!!!ここで青道逆転かよ!!」
「よく帰ってきた御幸!!!」
「ナイスバッティング!!ナイスラン!!」
球審の声と同時に
球場が大きく揺れた。