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約束の行方【御幸一也】長編

第7章 約束の結末




夢主side

3年生の先輩達が引退して、
新キャプテンには御幸がなった。

正直、意外だった。

実力はあれど、人を引っ張るタイプってわけではない。
それでも、哲さんからの強い推薦もあったと聞いて少し納得した。

――何か理由がある。

「キャプテンー!声ちぃせぇぞー!」
「うるせぇ!俺が声張るタイプかよ!!」

グラウンドでは、2年のレギュラー陣や沢村くんに煽られながらも、チームの中心に御幸はいた。

私も――
私にできる形で御幸を支えるんだ。

――――――

徐々に秋の大会に向けて練習は本格化する中、
私はある違和感を感じていた。

「御幸……今、少しいい?」
「どうした?」

練習終わり、御幸を呼んだ。

「ほんとに、違和感程度なんだけど……」

「沢村くん、調子おかしくない?」
「最近インコースが甘い気はするけどな」
「それなんだけど、私には甘いというより――
逃げてるように感じて」

一瞬、御幸の視線が止まった。
でも、すぐにいつも通りの顔になる。

「お前の考えすぎじゃね?」
「そう、だといいんだけど……なんか嫌な予感して……」
「球威やフォームの乱れもないから、ただ精度の問題だろ」

御幸はそう言った。

「そう、だよね」

一度は頷いた。

けれど――
その違和感だけは、どうしても消えなかった。

御幸side

ユキから沢村の違和感を相談されてからというものの、
やっぱり俺には精度の問題に思えた。

――そのはずだった。

新チームの力試しと組んだ薬師との練習試合。

沢村の初球。

外。

二球目も、外。

三球目――
インコースを狙ったはずのボールは、また外へ外れた。

「……おいおい」

思わず声が漏れた。

ただのコントロールミスじゃない。

ブルペンでは問題なかった。
球威も落ちていない。
それなのに、一球も内に来ない。

……まさか
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