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約束の行方【御幸一也】長編

第7章 約束の結末


御幸side

……危なかった。


俺は思わず壁にもたれかかって、しゃがみ込んだ。

……バカはどっちだよ

髪を掻き乱し、小さく息をついた。


目を閉じなくても思い浮かぶのは――

さっきの言葉
閉じた瞳
あの距離


――冗談じゃ済まされなくなるところだった


「あー。早く卒業してぇわ」

そう呟くと俺はゆっくり立ち上がった。


歩き出した廊下はやけに静かで
さっきまでうるさかった心臓が少しずつ落ち着きを取り戻すのを感じた。


翌朝

練習がオフになった寮はとても静かだった。
そもそも、残ってるやつが少ない。

その静かさが余計にうるさく感じた。


「奪ってやる、お前ごと」
鳴の声

「悔し、かった……」
ユキの泣き顔

その2つが頭の中で何度も繰り返される。


「くそっ……」

ベッドから起きた俺は乱暴に髪をかきあげた。

今の俺にできる事なんて、
決まってる。


「……もう二度と泣かせねぇ」

そう吐き出して
俺はスタッフルームに向かった。



夢主side

目が覚めた私は部屋の片付けをした後、
鍵を片岡監督に返却してから、スタッフルームに向かった。

とくに用がある訳じゃない。
それでも、足は自然とそこへ向かっていた。


すると、昨日も見た顔が前から歩いてきた

「御幸……」
「おま、なんで……」

私が声をかけると、俯いていた御幸は顔を上げ驚いた。

「暇で、何となく……」

私がそう言うと、スタッフルームの鍵を借りてきていた御幸がドアを開けた。

「なら、ちょっと付き合えよ」

そう言った御幸の後を追って、私も部屋に入る。
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