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まだここにいる【ワンピース サンジ】

第12章 11


「……だいじょぶ」

小さく返る声。

でも、

少しだけ震えてる。


「……無理すんなよ」


低く返して、

サンジが視線を落とす。

赤いままの頬。

逸らしきれない目。

昨日の熱が、

また頭を掠める。


「……サンジさん」


呼ばれて、

動きが止まる。

困ったみたいに、

小さく笑う。


「……サンジでいいって、言ったろ」


低く、甘い声。

そのまま、

そっと頬に触れる。


「……そんな顔されたら」


最後まで言えない。

代わりみたいに、

軽く唇が触れる。

短いキス。

でも、

離れる方が苦しいくらいには甘い。

「……っはぁ」

堪えるみたいに息を吐いた、その時。

廊下の向こうから、

騒がしい声が響く。


「サンジー!飯ー!!」

「朝からうるせェぞ」



聞き慣れた声に、

空気が一気に現実へ引き戻される。


「…………」


サンジが、

小さく天井を仰ぐ。


「……タイミング悪ぃなぁ」


苦く笑って、

額をこつんと合わせる。


「着替えたら来いよ」


低く残して、

今度こそ部屋を出ていった。
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