第11章 出港★
月明かりが、ソファに重なる二人の影を白く縁取っている
サンジの手が、胸の柔らかな膨らみを包み込んだ
服越しではない、生身の手のひらの熱。
「……っ、あ、……だめ、」
みかは真っ赤な顔を背け、震える腕で顔を覆い隠そうとする
見られるのが、恥ずかしくてたまらない
「……隠すな」
サンジの掠れた声。
顔を覆った腕を、抗えない力でゆっくりと退けられる
「……はず、かしい……サンジ、さん…」
「……、」
喉が鳴る。
サンジは、困ったような、けれど酷く甘い笑みを浮かべた
「……そんな顔されたら、俺がどうなっちまうか分かってんのか?」
言い置いて、彼はその頂を直接、唇で食んだ
「ひ、っ……んん!」
背中が弓なりに跳ねる
初めての刺激。
サンジの金髪を掴む指先に、ぎゅっと力がこもった。
みかは目に涙を溜めながら小刻みに震えている
サンジの動きが、ぴたりと止まる
見開かれた瞳が、信じられないものを見るように揺れ、やがて焦がれるような熱を帯びて射抜く
「お前…もしかして」
シャツを握りしめる震える指先、強張った肌、そして自分を信じて縋り付いてくる、その無防備な熱
それが、何より雄弁な答えだった
「…………ッ、クソ……!」
サンジは乱暴に髪を掻き揚げ、天を仰ぐようにして低く毒づいた
気づかなかった自分への苛立ちと、それを上回るほどの、暗く重い悦びが胸の奥で爆ぜる
「……あ、サンジ、さん……?」
不安げに揺れる、みかの声
サンジは、二度と引き返せない一線を越えた男の顔で、彼女を見据えた
「……悪い」
掠れた獣のような声
「……もう、優しくしてやれる自信がねェ」
「え…」
言葉を遮るように再び重なった唇は
さっきまでとは比べものにならないほど
深く
容赦のない熱を帯びていた