第15章 冬島
そのときだった。
「……」
少し離れた雪の上
黒いロングコートの男が、足を止める
視線だけが一瞬こちらに向く
何も言わない
ただ、観察するように一度だけ全体を見て、すぐに視線を落とす
そのまま歩き出そうとして――
ルフィが先に気づいて走り出した。
「おー!ローじゃねぇか!!」
その声に、男の足がわずかに止まる。
「……麦わら屋か」
低く、短い声だけが落ちる。
ルフィは気にせず距離を詰める。
「なんだよ!こんなとこで会うとかおもしれぇな!」
「偶然だ」
それだけ返して、ローは再び歩き出そうとする。