第15章 冬島
島へ降りると、踏みしめた雪がきゅっと鳴った。
「すっげーーー!!!」
ルフィがそのまま雪へ飛び込む。
「冷てェぇぇ!!」
「だから言っただろ!!」
チョッパーとウソップが笑いながら雪玉を投げ始める。
みかも思わず笑った。
白い息が空に溶けていく。
「……ほんとに寒い」
「だから言ったろ」
すぐ後ろから声が落ちる。
振り返るより先に、サンジがマフラーを巻き直した。
「ちょ、サンジ……」
「顔赤い」
「寒いから!」
「それだけ?」
からかうみたいに笑う。
近い
吐く息が白く混ざる距離。
「サーンジー!!雪玉ぶつけていいかー!?」
「ダメに決まってんだろアホ!!」
みかは吹き出す。
その笑い声を聞きながら、サンジが小さく煙を吐く。
「サンジの手あったか……」
ぽつりと零した瞬間、サンジが少し黙った。
……あー
めちゃくちゃ
抱きしめたい
指先を包む手に、僅かに力が入る。
でも数メートル先ではルフィとウソップが雪まみれで転がっている。
「うおーー!!次チョッパー狙え!!」
「やめろォ!!」
騒がしい声が響く中、サンジが小さく息を吐いた。
「……あとでな」
低く落ちた声に、みかの肩がぴくっと揺れた。