第14章 13
「おーい!!もうすぐ着くらしいぞー!!」
ウソップの声に、甲板が少し慌ただしくなる。
「雪合戦しようぜ!!」
「まず補給だろ」
「うおー!!早く降りてェ!!」
好き勝手騒ぐ声に、みかは思わず笑った。
そのまま歩き出した瞬間。
つるっ、と足元が滑る。
「わ――」
倒れるより先に、ぐいっと腕を引かれた。
気づけば、サンジの胸にぶつかっている。
「っと」
低い声がすぐ近くで落ちる。
「だからぼーっとしてるっつったろ」
「してな……っ」
言い返そうとして、みかは言葉を止めた。
近い
腰を支える手が、まだ離れない。
「……サンジ」
「ん?」
顔を上げた瞬間、サンジがほんの少し目を細める。
その視線が、ゆっくり唇に落ちた。
みかの心臓が跳ねる。
サンジが僅かに顔を寄せる。
キスしたい。
たぶん隠せてない。
「サーンジーー!!雪玉作ったぞーー!!!」
遠くでルフィが騒いだ。
サンジがぴたりと動きを止める。
「……タイミング最悪かよ」
小さく漏れた声に、みかは思わず吹き出した。
サンジが露骨に眉を寄せる。
「笑うな」
「だって……」
笑いながら顔を逸らすみかを見て、サンジが小さく息を吐いた。
「……あとで覚えとけよ」
低く落ちた声に、みかの肩がびくっと揺れた。