第14章 13
「おせぇー!!」
食堂に入った瞬間、ルフィの声が飛んできた。
「みか待ってたんだよ」
「ルフィがつまみ食いしようとするから止めてたのよ」
ナミが呆れたように言う。
「なくならねェよ!!」
「なくなるわよ」
みかは思わず笑った。
席につこうとした時、目の前に皿が置かれる。
「ほら、焼きたて」
サンジがパンを置く。
「……ありがと」
顔を上げると、サンジが軽く笑った。
それだけでまた落ち着かなくなって、みかは慌てて皿へ視線を落とす。
「はいはい、朝から甘え空気出すなよ〜」
「どこどこ!?」
「お前は黙って食ってろ」
サンジの蹴りを、ルフィが笑いながら避けた。
いつもの騒がしい朝。
みかはコーヒーに口をつける。
――ふと、手が止まった。
「あれ」
「どうした?」
「……私、ブラック飲めたっけ」
数秒置いて、みかは「あ」と声を漏らす。
「違う、前に飲めるようになったんだ」
「びっくりした」
そのままもう一口飲む。
サンジだけが、一瞬視線を落とした。
「無理ならミルク入れるか?」
「大丈夫」
みかが笑うと、サンジも小さく笑い返した。