第13章 12★
扉が閉まると、部屋の中は一気に夜の静寂に沈んだ。
サンジは灯りをつけず、みかの手を引いたまま、ゆっくりと自分の近くへ引き寄せる。
「……今日はほんと焦ったわ」
低く、どこか柔らかな声
サンジはみかを壁に背負わせるようにして、静かに囲い込んだ。
「あんな広い島で迷子になられちゃ……心臓がいくつあっても足りねぇよ」
自嘲気味に笑いながら、空いた手でみかの頬を包み込む。
大きな手のひらの熱が、肌に伝わってきた。
サンジは顔を近づけ、触れるか触れないかの距離で一度動きを止める。
「……いいか、このまま」
確認するような、掠れた問いかけ
みかが小さく頷くのを見て、サンジは観念したように目を伏せた。
唇が、重なる。
昼間の焦燥を溶かすような、静かで、深いキス。
一度離れても、サンジの視線はみかを捉えたまま離さない。
「……今夜は、もう離してやらねェ」
そう言って、サンジは再び唇を寄せた。
「…好きだ、ほんとうに」