【ヒロアカ】名前のない関係の終わらせ方【爆豪勝己】
第3章 0
——半年以上前のこと。
A組とB組の合同同窓会の日だ。
透は元B組の参加者としてこの場にいる。
土曜日の夜。都内のホテルの宴会場を借り切った同窓会は、最初の一杯が配られる前から既に騒がしかった。見慣れた顔ぶれが並ぶ、いくつもの円テーブル。左手の窓からは東京の夜景が広がり、シャンデリアの光がグラスに反射している。
皆ドレスやスーツとオケージョンコーデに身を包み、慣れない装いに、どこか浮き足立っている。
透は黒の総レースのドレスに、白い髪の毛はカチモリ風のシニヨンヘアをベルベットのリボンでまとめ上げている。
下ろしたてのシルバーのヒールパンプスがカツンと音を立てる。
会場入ってすぐに目に入るのは、切島と上鳴が騒いでいるところ。
「うおおお!漢だ!全員揃ったか!?」
「ちょ、声でかいって。まだ耳キーンてしてる。」
「ねえねえ、透ちゃん!こっちおいでよ!ここのテーブル、まだ空いてるから!」
芦戸が手を振る先には、A組とB組が混ざっている席があった。
少し離れたところでは、物間が何か企んでいそうな顔で口元を歪め、拳藤がその襟首を掴んで牽制している。いつもの光景だった。
芦戸の席に向かう途中で、会場の端にいる爆豪と一度目が合う。
壁際に背を預け、腕を組んだまま会場を一瞥する。視界にはしっかりと透の姿を捉えていたが、特に何の反応も示さなかった。
その爆豪の横では、緑谷と轟が話をしている。
「あ、轟くん、お疲れ様!ヒーロー活動の調子どう?」
小さく頷く。
「 ……悪くない。お前も元気そうだな、緑谷。」