第11章 ホメオティック遺伝子/シリアス
夢主が中二な視点で人間観察をしている話
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繭が思うに、人間関係とは不思議なものだ。
例えば、教室とは毎日少しずつ人の動きも会話を変わり全く同じ日はありえないのに、見ていると結局は似た形に落ち着いてゆくように思う。
賑わう休み時間にぼんやりそんな事を考えている繭に向かって、友人から明るい声がかかった。
「繭!何ぼーっとしてるの?」
「……いや、席替え意味ないなって」
「……え?急に何?」
「だってどうせ戻るし」
「いや変わってるでしょ、普通に」
「変わってるけど、変わってないよ」
繭の声は抑揚がないし、繭自身も半分はよくわからない事を言っている自覚はあった。
故に、別にムキになって説明し理解を得るつもりもない。
友人からは思い切り、呆れを含む声が落ちてくる。
「……繭って時々、天然なのか哲学なのか、微妙なこと言い出すよね」
「そうかな。思ったコトただ言っただけなんだけど」
上手く説明が出来ないだけで、簡単なことだ。
人にはなんとなく、収まりがある。
「属性」みたいな言葉ならば適切だろうか、現代風に言うなら「タグ付け」が近い。
人それぞれに、その場所にいるのが自然と言えるようなポジションがあるのだ。
「ははーん。さては好きな人でも出来たのかな~」
「違うんだけど」
クラス一つを見てもそれがある。
中心にいる人間、周りにいる人間、いつも隣合う人間同士もいれば、殆ど接点を持たない人間同士もいる。
これは誰が明確に決めたものでもないのに、勝手にそう決まってゆくと思う。
繭の目にはそう写っている。
たぶん人とは、無意識に“収まりのいい場所”を選んでる。
だから自然とそう決まる。
法則というほど仰々しくはないが、偶然で片付けるには型にはまり過ぎている。
繭が思うにはそんな感じだった。