緋色の海に溶ける蜜情 【ONE PIECE 赤髪 R18】
第7章 毒と蜜の独白
翌日、正午を過ぎるまで泥のように眠り続けたシャンクスは、驚くほどの快復力で甲板に姿を現した。
昨日の青白い顔が嘘のように顔色は良く、瞳にはいつもの覇気が戻っている。
だが、彼は朝からずっとある違和感に首を傾げていた。
「おい、。さっきから皿洗いの手が止まってるぞ」
「……えっ? あ、すみません」
背後から声をかけるとはびくりと肩を揺らし、慌てて手を動かし始める。
普段なら軽口を叩くはずの彼女が、今日は一度も目を合わせようとしない。
「……なぁ、やっぱり俺、あの夜何かやらかしたか?」
シャンクスは彼女の隣に立ち、覗き込むように顔を寄せた。
「やらかしたって……何がですか」
「いや、何だ……。どうも今朝からベックの奴はニヤニヤしてやがるし、お前は妙に他所他所しい。酒に呑まれて、お前に酷いことでもしたんじゃねェかって気がしてよ」
その言葉に、の脳裏に狂おしいほどの告白がよぎる。
頬が急激に熱くなるのを隠すように、彼女は勢いよく蛇口をひねった。
「……別に。いつも通り、シャンクスさんが満足するまで抱き潰されただけです」
「……だけ、か?」
「そうです。しつこくて、激しくて……声が枯れるまで付き合わされて、こっちはクタクタなんです。……それとも、他に何か期待してたんですか?」
冷たく言い放って足早に立ち去る彼女の背中を、シャンクスは呆然と見送った。
「納得いかねェな……。だが、覚えてねェんじゃどうしようもねェか」
彼は頭を掻くと、とりあえず「病み上がりの景気づけだ!」と称して、昼間からクルーたちと酒盛りを始めた。
夜になり宴の騒がしさが潮騒に溶け込む頃、シャンクスは部屋に戻るの後を追い、扉が閉まる直前にその手首を掴んだ。
「……なんだよ、まだなんか怒ってんのか?」
「……別に、怒ってはいません。今夜は早く寝てください、病み上がりなんですから」
「断る。一日中寝て、身体が鈍ってんだ。朝まで付き合ってくれよ」
シャンクスは強引に部屋へ入り込むと、彼女の身体を軽々と抱え上げ、ベッドへと押し倒した。