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小夜の狐神〜天に届くまで〜

第5章 真名とは


玄は何も言わず口付けを交わし、お互いの全てを貪るように舌を絡ませた。囲炉裏から灯る火の灯りはゆらゆらと揺れ、私たちの影を揺らす。水音が響く寂れた社は、背徳感を募らせていった。

衣の中に手を差し込み、直接触れていた私の手を払い除け、麻布を敷いた床に組み敷かれる。

「我の状態を教えてやろうとしただけなのに、何をしておるのだ。助兵衛な巫女よの」

「なっ……だ、だって……触って欲しいのかと思って……」

「其れが助兵衛だと言っておるのじゃ。……今宵は随分と積極的なのだな」

襟の合わせを開かれ、揺れる乳房。玄はその翡翠の瞳に熱を宿らせ、熱い息を突起に吹きかけた。反応する体に呼応して、また乳房が揺れる。肌は色付き、まるで玄を誘っているようだった。

恍惚とするように細められた瞳がゆっくりと瞬きをする。官能的な玄に脳味噌まで支配されているかのようだった。真名など呼ばなくとも、玄は私を支配出来る。

「我の手で、艶声を上げよ。梓……愛い姿を我に魅せるのだ」

伸びた舌が僅かに突起に触れる。そのまま吸ってくれると思ったのに玄は、乳輪に沿うように舌を滑らせ、乳房の肉にかぶりついた。軽く歯を立て、舌で擽ってから音を立てて吸う。痺れるような痛みに声を漏らす。

「あ……んっ、玄……玄御影神様……」

「っ……梓よ、煽っておるのか?すぐにでも其方に包まれたいと言うのに……このまま挿れてしまっても良いのか?」

玄の硬い腰が布越しに敏感な蕾へと押し当てられ、腰を跳ねさせながら自ら余計に押し付けていた。既に私の中に入っているような表情をする玄を見て、息を呑む。濡れた瞳に火照った頬は、私にとって――毒。
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