第5章 心を揺さぶるエレジー【パンダだって/葦を啣む】
「道を誤った者を導くのも教育者の役目だ」
ハッと、与は頼りなく瞳を揺らす。
「オマエは後悔している。それがオマエに与えられた罰だ。後は正しい道を行けばいい」
――その先で赦しが与えられるかは、オマエ次第だ。
ギュッと与が手を握って震わせる――そこへ、パタパタと足音が近づいてきて、夜蛾は「あぁ」とその方向へ視線を向けた。
「さっそく来たようだな。赦しの音だ」
え、と与も夜蛾の視線を追うと、見知った人物が「メカ丸!」と呼ぶ。
「み、わ……?」
驚きすぎたのか、掠れた声が三輪 霞の名前を紡いだ。
「なん、で……ここに……?」
「助けにきたに決まってるじゃない! 死刑なんて……そんなの、ヤだよ……せっかく会えたのに……っ!」
三輪は汚れるのも構わず膝をつき、縋るように与の腕を掴む。その小さな手のひらに触れ、与は何も言えずに沈黙した。
「与、よく聞け」
夜蛾は三輪に聞こえないよう、与へ小さく耳打ちする。それを聞いた与はみるみる目を見開き、慌てたようにして夜蛾を突き放した。
「アンタ……なんで それを俺に⁉ それが知れたら……っ!」
「……だから、オマエに頼んでいるんだ」
そう言い残し、夜蛾は重たい足取りでその場を去った。
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