第4章 アフレッタンドに駆り立てられる【もう一度〜死滅回游について】
「余計な心配すんな。大丈夫だ」
「そうそう。わたしだってそんな柔じゃないし、詩音だって簡単にやられない。ダイジョーブ」
安心させようとしているのか、いつも表情の変わらない詞織が口角を上げ、力強い笑みを浮かべていた。
「そんときは“俺ら”が死んだ後 殺してもらえ。分かってるな? 俺ら――俺と詞織だ。殺すなら一緒に殺せよ」
「いや、そうならないためにさっ!」
渋面を作る虎杖に構わず、伏黒は「先輩」と乙骨や真希に声を掛ける。
「あぁ。オマエらは予定通り、金次のとこに行け」
知らない名前に首を傾げると、乙骨が説明してくれた。
「秤 金次――停学中の三年生だよ」
「今はとにかく人手が足りねぇ。何が何でも駆り出せ」
「その人 強いの?」
まぁ、乙骨や真希が指名するくらいなのだから強いのだろうが……どのくらい強いのだろう。
「ムラッ気があるけど、ノッてるときは僕より強いよ」
マジか、と驚く間もなく、「それはない」と真希や星也が否定した。違うんだ。
「けど、五条先生が認める実力者だ。説得のために時間を割く価値はある」
あ、星也も知っている人なのか。五条が認めており、彼がここまで言うのなら間違いないだろう。
「そんで、秤先輩ってどこいんの? 高専じゃ見かけなかったけど」
乙骨たちに聞いたつもりだったが、答えてくれたのは天元だった。