夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第14章 天使と巡り会うオラトリオ【東京第2結界】
「【一番――轟け雷鳴】」
ゴロゴロッと雷鳴が轟き、星也の頭上から放たれる。星也はそれを反射的に避けたが、余波が掠め、コートの袖を切り裂いた。
「おいおいおい。あんま退屈させてくれるなよ」
今 出てきたのは四種――だが、先ほどまで上空の“天使”を追いかけ回していたのだ。空を飛べる系統も持っているだろうし、この余裕の感じ……まだ手数があると見て間違いない。
このまま全てを出し切る前に力技で押し切るか、手札を全て確認して万全の態勢で仕留めにいくか。
「【八番、九番、十一番――撃ちまくれ】‼︎」
竜巻を発生させて上空へ浮かび上がった札埜が、銃の形に作った指先を地上へ向ける。そして――。
――ダダダダダダダダッ‼︎
光の弾丸が雨となって降り注いだ。しかも、一弾ごとがかなり重い。【聖観音】の結界を張るも、ビリビリッとその結界が震えていた。
“天使”は大丈夫か? と気になったが、止めておこう。【太裳】に守らせているから問題ないだろう。
【太裳】は守る人数が少ないほど結界の範囲が狭くなり、強度も増す。それこそ、守る対象が一人なら、【聖観音】よりも結界の強度は高い。
だが、こちらには時間がないのだ。
相手の手札を確認して慎重にいく選択をしたいところだが、津美紀のためにも、早々に決着をつけて“天使”が本物であるか、そして五条解放のために協力してもらえるよう説得をしなければ……。