夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第13章 戻らないプラーチド【東京第2結界】
「久しぶり……って、言うのもおかしいかな」
「そうですね。私はあんまり時間が経ってる感じはしないので。えっと……何年ぶりになるんですか?」
「だいたい、一年と七ヶ月くらいだね」
答えると、「そっか」と眉を下げて笑った。
「目が覚めてから起き上がってみたんですけど、歩くのが難しくて……そんなに寝てたなら、当然ですね」
そうだね、と相槌を打ちながら、彼女に見えないように、さりげなく袖口から呪符を取り出す。
次いで視線を戻すと 彼女と目が合い、無意識に逸らしていた。
「恵たちはどうしてますか? 詞織や星良さんも……」
「ごめん、先に……【死滅回游】については聞いてるね」
一度 目を丸くして、彼女はコクリと頷く。
「補助監督だっていう女の人に聞きました。五条さんのことも……」
十一月一日――津美紀が【死滅回游】に巻き込まれているという確信を得てすぐ、補助監督に頼み、津美紀の様子の確認に行かせた。
そのとき すでに彼女は目覚めており、【渋谷事変】での顛末や【死滅回游】に関する説明も併せて頼み、そのまま ついてもらっていたのだ。