• テキストサイズ

夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】

第12章 トライトーンに蘇る恐怖【東京第1結界】


「自分の心配したら? あなたの持ってる点、全部 貰うから」

 詞織はかや子と向き合い、呪具を取り出す。

 今年の六月に少年院で敗北した特級呪霊――伏黒は何かタネがある様子だと言った。

 最初に思い当たるのは、あの呪霊の攻撃を術式で防げたことだ。ギリギリ…という感じでもなかった。

 詞織の言葉に、かや子が おかしそうにクスクスと声を立てて笑う。

「随分と威勢がいいね。じゃあ、まずは大きな口 叩けないようにしてあげる!」

 かや子の命令に、特級呪霊が呪力を弾丸のように飛ばしてくる。


「【夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらん】‼︎」


 前方に月の光を纏うバリアが現れ、呪力弾を防いだ。
 やはり、威力はあのときの呪霊に劣る。この辺りにタネがありそうだ。

 詞織は高く跳躍して呪霊に迫った。長い手足がしなるように動き、拳や蹴りが繰り出される。それにどうにか食いつき、合間に剣戟を浴びせた。

 鋭い爪が大きく振り下ろされ、詞織は飛び退いて躱し、唇を開いた。


「【かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを】」


 轟音を立てて特級呪霊が燃え盛る炎に呑み込まれる。かや子が爆ぜる炎に顔を庇い、悲鳴を上げる呪霊に顔を顰める。
/ 336ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp