【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第17章 ✼••┈••✼蓬莱で、二人。✼••┈••✼
孤蘭の体に付いている情痕に、菊花の目はやはり不快に歪んだ。
「… 孤蘭…。」
菊花は孤蘭の名前を呼びながら、細い首筋に唇を這わせた。
唇が深く押しつけられると、孤蘭は寝台に横たわっている弔兵衛の姿を目の端に入れた。
「…菊花…ここじゃ嫌よ…。」
このままここで抱いてきそうな菊花の胸を少しだけ押した。
「…………。」
菊花は不満気に何か言いたそうだったが、唇を結んで孤蘭の腰に手を添えた。
「…分かった孤蘭…。行こう…。」
菊花は床に落ちていた孤蘭の羽織を掴むと小さな肩に掛けた。
そしてそのまま孤蘭を部屋から出すと、自分の房中宮まで孤蘭を連れて行った。
蓮に解剖された体の傷は治っていた。
ただ治す過程でタオを使い切り、意識はハッキリしていなかった。
……絶対殺してやる…。
弔兵衛は朦朧とした意識の中で、その言葉だけを何度も何度も呟いた。