【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第15章 ✼••┈••✼至らぬ者②✼••┈••✼
「……私は…。半端な不老不死にも至らぬ者よ。」
子供を産むためだけに延命された。
それだけの存在だ。
「……本当に仙薬は無いのか?」
蓬莱(ほうらい)に戻ろうとする孤蘭に画眉丸はポツリと言った。
画眉丸の言葉に孤蘭は振り返って、肩から落ちていた羽織を直しながら言った。
「…蓮(リエン)は不老不死の研究をずっとしてる。完成しているなら、牡丹(ムーダン)も私も死ぬことはなかったでしょう。」
結局、私たち全員が極楽に至らぬ者たちなのだ。
孤蘭はそれだけ言うと、画眉丸に背を向けて蓬莱に帰った。
もう中途半端な延命を憂う気持ちすら無かった。
宮殿に戻ると、孤蘭はすぐに湯浴みをした。
湯に入ると、痣や、擦り切れた傷が痛んだ。
屍(キョンシー)の体が痛むなどおかしなことに、孤蘭は自笑した。
「…… 孤蘭。」
湯殿に入って来たのは蘭だった。
孤蘭は蘭の声が聞こえると、一瞬だけ間を置いて、ゆっくりと振り返った。