【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第15章 ✼••┈••✼至らぬ者②✼••┈••✼
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方丈は静かで虫の音さえしなかった。
村の外れで、画眉丸は周りを警戒しつつ体を休めていた。
孤蘭と士遠(しおん)を小屋に残して、ずいぶん時間が経った頃。
服擦れの音が画眉丸に近付いてきた。
「……随分と時間が掛かったな。」
「……………。」
近付いてきたのが孤蘭だと分かるから、画眉丸はあからさまな警戒はしていなった。
「…浅ェ衛門は?」
「……寝かせたわ。」
画眉丸の言葉に答えると、孤蘭は着崩れした漢服から小さな瓶を出した。
「……起きてまだ効果が続いてたら飲ませてあげて。」
そう言って孤蘭は解毒薬を画眉丸に渡した。
受け取って、画眉丸はあらためて孤蘭を見た。
固い床にずっと押し付けられていて、身体中痣だらけだった。
時々体を庇いながら顔を顰めていて、子種が欲しいと飄々に言っていた姿は面影が無かった。
「……おヌシはなんなんだ?」
天仙たちと同じタオの流れを感じるのに、その体は小さな傷すら治せないでいる。