【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第14章 ✼••┈••✼至らぬ者✼••┈••✼
孤蘭が彼らの仲間であることは初めから分かっていた。
だが、士遠がこの島で切った未知の生物たちは、仲間を気遣う素振りも安否の確認すらしていなかった。
孤蘭には人間に違い感情があると、この時士遠は分かった。
「…で?どうするの?するの?しないの?…まぁしたところで、私から有益な情報は出ないし、体が回復するだけかしら。」
牡丹を殺した人間とまぐわうのも心底嫌な話だ。
「…いや、問いたいことには答えてもらう。」
「…なによ…。結局実力行使?」
「いや、待て画眉丸。」
士遠は孤蘭が罪人か判断を悩んでいた。
なぜなら孤蘭の氣(タオ)の巡りは、孤蘭自身を生かすためだけに巡っていた。
丹田のないメイに近く、タオを使い過ぎれば死ぬだろうし、そのタオでは誰かを殺めることは出来ないと分かっているからだ。
タオの巡りは変わったようだが、孤蘭からは最初に会った時のように悪意も殺意もない。
感じ取れたのは、あの頃には無かった少しの悲しみのタオの揺れだった。