【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第11章 ✼••┈••✼寵愛の花✼••┈••✼
蓮は菊花の話を聞いて、『何故?』と言う顔をする。
そんな蓮に対して、菊花は『なぜ分からない?』と言った顔で返した。
彼ら天仙は同じ容姿だが、性格は個々に違う。
それぞれが自身の愛情の範疇で孤蘭と接しているのだ。
蓮に至っては顕著で、孤蘭への独占欲は天仙の中ではずば抜けている。
彼が孤蘭に会うと言ったら、誰がなんとしても会うのが蓮だ。
たとえ孤蘭が拒んだとしても、それは変わらない。
まぁ蓮も、拒まれたもしても何も変わらない。
結局蓮は守一宮に向かうから、それ以上菊花は何も言わなかった。
守一宮では孤蘭は落ち着いた時間を過ごしていた。
本で顔を隠している桂花の背中に、自分の背中を向けてただ二人で過ごしている。
「……人間と同衾してどうだった?」
「……別に…なにも変わらないよ…。」
体の方は大丈夫そうだ。
だけど孤蘭のタオが少し揺れていて、桂花はやはり気になった。
孤蘭がなにかに揺れているのが分かるが、それは桂花には理解できない感情だ。