【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第9章 ✼••┈••✼夫を娶る✼••┈••✼
その笑みが、もの凄く悪い顔なのは桐馬だけ知っている。
そんな微笑みをかけられて、孤蘭は泣いていた喉がヒクッと吃逆した。
蓮(リエン)や他の天仙達の指はいつも滑らかで綺麗だった。
こんなにゴツゴツとした傷だらけの指の感触は知らない。
「……私は人間…。」
「…ならなんであの化物たちと共存してんだ?さっきのはなんだ?アイツらも似たような攻撃をしてきた。」
弔兵衛の指に力が入った。
グッとさらに弔兵衛の顔が近くなる。
唇に触れるか触れないかの距離。
その距離に孤蘭は気が気じゃなくドキドキしているのに、弔兵衛はそれを見て楽しんでいるように笑っていた。
「……タオは仙道の修行をしていたら覚えた…。蓮が私と居るのは……。」
愛しているから。
そう言おうとして言葉が出なかった。
今の蓮は私を愛している?
寿命が近い今じゃ、自分の役目は恋人ではなくて、次の孤蘭を産むための器でしかないような気がした。
孤蘭が言葉が出ないで口をパクパクさせていると、弔兵衛は今度は悟ったように笑った。
「ああ…。愛玩用のペットか?」