【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第9章 ✼••┈••✼夫を娶る✼••┈••✼
そう言われて孤蘭はさらに目を顰めた。
両手にタオを溜めると、弔兵衛の胸元に手をかざした。
瞬間、弔兵衛は孤蘭のタオに弾き飛ばされる。
ズザッと地面を引きずって、再び二人に距離が出来た。
まだ慣れないタオの攻撃に弔兵衛は顔を顰めるが、NAME1#との距離を詰めようとはしていなかった。
NAME1#は両肩を上下に揺らして、大きく呼吸をしている。
大きな目で一生懸命に弔兵衛を睨んで言った。
「わたっ私女だから!!」
性別どころか同じ人間である。
孤蘭は分からなかった。
何故敵意を向けられるのか。
どうしてヌルガイや桐馬に向けられている眼差しを受けれないのか。
「…別にただお願いしてるだけじゃない。生きてこの島から出してあげるし……まぐわえば…体力の回復だって出来るよ。」
そう言っていて涙が出た。
まぐわうなどと言えば、またバカにされるかもしれない。
だけど現に、弔兵衛たちにとって悪いことなど一つ無い取引だと思っていた。
「……………。」
弔兵衛はなにも言わず、涙を拭っている孤蘭を見ていた。