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彼はアイドル。

第8章 彼女の計画、彼の差別化。




「……っ、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい……!!」


うさみは真っ赤な顔のまま、叫ぶように呟いて、彼の胸元に頭をゴンとぶつけた。
袖の中に隠れた拳で、彼の胸精一杯押し返す。


「ずるいよ、そんなの……卑怯、……っ、もう無理、やめてっ…!」


ファンとして彼を見てきた年月があるからこそ、彼がどれだけ自分の魅せ方を分かっているかを知っている。その「最強の武器」を、今、自分一人を壊すためだけに使われた。その贅沢さと恥ずかしさに、身悶えするしかない。

拓人は、うさみのその「悶絶」っぷりを特等席で眺めながら、喉を鳴らして低く笑った。
叩かれている胸の痛みなんて、彼にとっては愛おしい愛撫のようなものだ。


「……何がずるいんだよ。俺は、本当のこと言っただけだけど」


彼はうさみの背中に腕を回し、逃げられないようにしっかりと、けれど優しく抱きすくめる。
うさみが必死に抵抗しても、結局はこの広い胸の中。
彼のスウェット越しに、彼の本当の体温が伝わってきて、さらに頭がどうにかなりそうになる。


「……ファン代表として言わせて。……今の、公序良俗に反するくらい破壊力あるから……っ」


「……あはは、何それ。じゃあ、うさみ一人を壊せたなら、俺の勝ちだな」


拓人はうさみの髪に顔を埋め、深く息を吐き出した。
ファンとしての敬意と、彼女としての独占欲が入り混じったうさみの反応が、彼にはたまらなく愛おしい。
自分の影響力をこれほどまでにダイレクトに受けてくれる存在が、すぐ腕の中にいる。


「……ずるいって言われるの、悪くない。……そうやって、俺のせいでボロボロになってるの見るの、最高に気分いいわ」


彼はうさみの耳元で、さらに追い打ちをかけるようにマイルドに、けれど熱く囁いた。


「ねえ。……もう一回、言ってあげようか? お姉さん」


拓人は今、彼女が「ファン」であることを最大限に利用して楽しんでいた。







end....?

このあと、大人な展開に。
したいんですけど…そうするとシリーズ全体がR指定に…!
困った!どうしたら…

まぁとりあえず続きます。
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