第3章 至近距離で拝む自担の顔。
これまで、誰かを頼ることも、こうして誰かに甘えることも忘れて働いてきた。
けれど今、自分の腕の中にいるこの人は、日本中の憧れであると同時に、世界でたった一人の「私の拓人」なのだ。
「…………」
拓人は一瞬、固まっていたけれど、すぐにふっと肩の力を抜いた。
濡れた手をタオルで拭くと、自分の腰に回された佳奈の手に、そっと自分の手を重ねる。
「……反則。……俺がやろうと思ってたのに、先にやられた」
「……拓人の真似」
「真似とかいいから。……そんなことされたら、俺、皿洗いどころじゃなくなるわ」
拓人は、うさみの手を握ったまま、ゆっくりと自分の体を引き剥がすようにして振り返った。
至近距離で目が合う。彼の瞳には、キッチンライトの光と、隠しきれない独占欲が混ざり合ってキラキラと輝いている。
「……うさみ。……コーヒー、冷めるまでまだ時間ある?」
「……え、……多分……」
「……なら、いいよな」
拓人はうさみの頬を両手で包み込むと、今度は味見なんて言い訳なしに、深くて甘い、熱いキスを落とした。
洗剤の泡の香りと、コーヒーの香り。
そして、今この瞬間、お互いしか見えていない二人の情熱。
「……充電、完了。……じゃなくて、上書き保存完了」
拓人は満足そうに笑うと、赤くなっているうさみの額をこつん、と叩いた。
「……さ、コーヒー飲もうぜ。……冷めちゃうし、……その後の続きも、楽しみにしてるから」
end...
だんだん話し方がわからなくなってきた。
彼女も幼稚さ削りたいんだけど、難しい…