第14章 愛しの君へ【鬼滅/炭治郎※死ネタ】
本来ならば、柱達が負うものであった痣を私一人だけに絞り、あえて皆に痣を出さないように戦った。
勿論、炭治郎にいたっては更に注意し私はかばうように戦った。
そして、冒頭に至る。
無限城に行く前に祝言もあげ、お産も経験した。
もう、充分ってぐらい人生楽しんだように思えたの。
炭治郎、私と出逢ってくれてありがとう。
早くに逝ってしまいごめんなさい。
どうか、来世でも会えますように…そう願った。
「――――ッ!! 嫌だ、!! 目を開けてくれ!!」
炭治郎は、冷たくなり始めたの体を、壊れ物を抱くように、でも決して離さないという執念で抱きしめた。
彼の鼻は、君から放たれていた「生」の温かな匂いが、一気に遠くへ、空の彼方へと消えていくのを感じ取ってしまいました。
彼は君の頬に自分の顔を寄せ、溢れ出る涙で君の肌を濡らしながら、何度も、何度も、名前を呼び続けた。
その声は、絶望の深淵に叩き落とされた者の、血を吐くような叫びだった。
「――おぎゃあ! おぎゃあ!!」
「……。聞こえるか……僕たちの子が泣いてるよ。……頑張ったね。本当に、よく頑張った。……短命の運命なんて、本当は俺が、俺が代わってあげたかったのに……」
炭治郎は、の安らかな死に顔をじっと見つめ、その冷たい額に、祈るように自分の額を合わせた。
「……来世でも、必ず会おう。何百年経っても、俺は君を見つける。……君の匂いを、絶対に忘れない。……、愛してる。……ゆっくり、お休み……」
これはただ、彼らをひたすら守りぬきたいという執念で無惨討滅へ挑んだ切ない中にも、決して揺るぐことのない絆がうみだした、少女の頑張り物語。
【完】