• テキストサイズ

白と黒のハーモニー 第二局 【ヒカルの碁・緒方精次】

第20章 ● 赤ちゃんができた ○


 コーヒーが運ばれてくると、白川は再び星歌に聞く。
「で、そのミケちゃんと赤ちゃんの写真とかないの?」
「あります!本当にかわいいんですよ!」
 星歌は嬉しそうにスマホを取りだし、画面を見せた。
 黒猫のミケちゃんと4匹の子猫が眠っている。白川は画像を見て、パチパチと瞬きをしている。
「…えっと…。…どれがミケちゃんかな?」
「これです!この1番大きな子です」
「…ミケちゃんって…三毛猫じゃなくて黒猫なんだね…」
 白川は苦笑いした。星歌は少しも気にする様子はなく、画面を見て「かわいい」とニコニコしている。
 緒方は白川に耳打ちする。
「黒猫なのにミケって、やっぱり変だと思うだろ?」
「そうだな…でも一柳先生のところの猫なんだろ?…オレは、ちょっとツッコミにくいな」
「そうなんだよな…」
「一柳先生も星歌ちゃんも納得してるなら、いいんじゃないか?」
「まァ、それはそうだ」
 緒方はミケちゃんの名前について考えることはやめて、笑顔の星歌を眺めていた。

 カフェから帰る途中、エレベーターで2人になると、白川が静かに切りだした。
「お前ら本当に、まだ、なんだ?」
「…星歌は高校生だ」
「ふーん、大事にしてるんだな」
 エレベーターは目的の階に着き、扉が静かに開いた。

 その夜、白川家にて。
「でさ、星歌ちゃんがデキちゃったのかと思って、オレ焦っちゃったよ。しかし、黒猫なのにミケちゃんってのは、ちょっと意味分かんないな」
 白川はいつものように明るく話している。
「…今回は猫だったけど、さすがに星歌ちゃんが私より先に妊娠したらイヤかも」
 フィアンセが苦笑いで答える。
「へ…?そういうもん?」
「…だって、私、星歌ちゃんより10以上年上だもの…。まだ高校生の星歌ちゃんが先にママになるのは、複雑な気持ちよね」
「ふーん…」
 白川は珍しく神妙な顔をしていた。
/ 83ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp