白と黒のハーモニー 第二局 【ヒカルの碁・緒方精次】
第18章 ● 白川のイタズラ その2 ○
談話室で緒方が棋譜を見ていると、白川が現れる。
「よ!緒方!探してたんだよ。これ、渡そうと思って」
その手にはラッピングされた薄い箱
「この前のお礼」
白川は言った。
先日、緒方は白川とフィアンセからホームパーティに招かれた。手土産として有名店のスイーツを持参した記憶がある。
「お礼されるほどのことじゃないだろ?」
「お前には、なんだかんだ世話になってるからな、そんなに高いもんでもないし、気にせず受け取ってくれ」
「中身は何だ?」
「恥ずかしいから、1人でこっそり開けてくれよ」
緒方はわずかに訝しむが、ホームパーティのときの白川の楽しそうな顔を思いだして、それ以上は追求せずにいた。
その夜、緒方は研究会で遅くに帰宅。白川からの贈りものはリビングのテーブルに放置した。
週末、星歌が緒方家を訪れると、テーブルに白川からの薄い箱が置かれたままだ。
「これ何?」
「…白川からもらった。ホームパーティの返礼らしい」
「開けないの?」
緒方はキッチンで紅茶を淹れながら答えた。
「開けてもいいぞ」
「じゃあ、開ける!」
「ああ」
星歌は嬉しそうにリボンを解き、蓋を開ける。中から出てきたのはDVD。パッケージ写真には、ブレザーの制服を着て意味ありげに微笑む女生徒。
「…教えて先生、2人きりの放課後、いけない制服プレイ…」
星歌が冷たい声でタイトルを読み上げる。
「…は?」
緒方は慌ててリビングへ向かい、星歌の手元を覗きこむ。
「…白川、アノヤロウ…」
「…精次さんも、こういうの見るんだ…」
星歌は目を伏せて小声で言う。
「いや!見ない。これは白川が勝手に…」
星歌は困ったような顔をしている。
「オレは、女子高生なんか好きじゃないし、制服プレイも興味はない」
「…女子高生は嫌い…?」
「いや、星歌は好きだ」
「…私、制服似合ってない?」
「そんなことはない。だが星歌は制服でも私服でもどっちでもいい。なんなら服なんか着てなくてもいいんだ」
「…え?」
「…いや、違う、そういう意味じゃない」
緒方は完全に混乱していた。