第12章 悦楽の反転
バタン、とドアを閉め鍵をかける。
密室になった瞬間、轟は再びの胸に手を伸ばした。
「……ここなら、誰にも見られないな」
「えっ?……ちょ、……焦凍くん……っ!!」
制服の上からでも分かる、手のひら一杯に広がる肉の弾力。
轟は身体の柔らかさを確かめるように、深く指を沈ませて揉みしだいた。
「……やっぱり、邪魔だな」
轟は淡々とした口調で言うと制服のボタンを外し、ブラジャーをずらして直接揉みしだく。
「……すごいな。……掌に吸い付く。……柔らかくて、……気持ちいい」
轟は自分の指先に絡みつく、柔らかな肉の感触にすっかり夢中になっていた。
「……すごいな。……力を込めるたびに、形がかわる」
冷静な声で呟きながら、轟はさらに指先に力を込めた。
すると、ツンと尖った乳首の先からとろりとした白い雫――ミルクが溢れ出し指を濡らした。
「……あ、……溢れてきた」
轟は雫を見つめると躊躇いなく自分の指を口に含み、それを舐めとった。
「…………」
轟は眉を僅かに寄せた。
前にから飲んだ時に感じた、あの脳を焼かれるような甘美な悦びや、内側から突き上げられるような渇望が……今のの身体には、驚くほど沸き起こってこない。
「……不思議だ。……味は同じなのに、……いつもみたいに、身体が熱くならない」
ミルクの毒に対する男女の決定的な違い。
それを冷静に分析するように呟く轟の姿を、はただ唖然として見つめるしかなかった。
だが、が宿っている轟の肉体は、彼女の意志とは裏腹に、目の前の光景に狂暴なまでの反応を示していた。
「……っ、…ハァ、……ハァ……!」
ズボンの布地を突き破らんばかりに、轟の剛直が熱く、硬く跳ね上がる。
ミルクの甘い匂いが部屋に充満し、それを自らの指で舐めとる痴態を見て、は喉の異様な渇きを覚えた。
(……ダメ……っ、これ、……焦凍くんの身体が、……私を、欲しがってる……っ)
は、自分の姿をした轟が、ミルクに濡れた指を再び胸に這わせるのを見た瞬間、理性が音を立てて崩れ去るのを感じた。