第2章 【虎杖】永遠じゃなくたって
俺が自分に起こっている異変を感じたのはそれからしばらくしてからのことだった。
自分が歳を取っていないことに。
仲間たちと同じ時間を刻んでいないことに。
俺はそれに動揺して
受け入れられずに心を荒らして
仲間が老いて
自分が置いていかれることに絶望した。
そんな時、いつでも
八重さんは側にいてくれた。
仲間が先に逝った時は
抱きしめて眠ってくれた。
逆に八重さんが不安定になる時は
俺が抱きしめて眠った。
「私たち、持ちつ持たれつ、ですね」
いつだったか八重さんはそう笑った。
俺は自分の気持ちはそうじゃないってわかってたけど、
「んだねっ」って笑った。
だってさ、きっと八重さんと脹相は同じ気持ちだったはずで。
俺はこの人から脹相を奪ったも同然で。
そんな俺が八重さんを欲しいだなんて、
そんなの言える訳がない。
だったらあと300年、
このまま一緒にいれるだけで
俺は満足だった。