第16章 運命的な再開
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恵くんと真希さんと離れ、一人で林の中を駆ける。
道中で遭遇した低級の呪霊は片手間に祓い、私はただ、虎杖くんの気配だけを必死に探し続けた。
二手に別れた地点はすでに通過したけれど、そこに彼の姿はなく、あるのは混在した残穢の気配だけ。
恵くんの言った通り、あの東堂さんと戦っているのなら、一箇所に留まり続けていられるはずもない。そう分かっていたけれど。
(………どこにいるの)
ついに途方にくれて、その場で足を止めた。
その時だった。
「ちっっっがーーーーう!!!!!」
「!?!?」
数メートル先だろうか。
それでも鼓膜を震わせる東堂さんの叫び声に、肩が無条件にビクリと跳ねた。
「……っ、居た!!」
声のする方へ無我夢中で駆け出すと、恵くんの予想通り、そこには虎杖くんと東堂さんが対峙していた。
「苧環!?伏黒たちと一緒じゃねえの?!」
私に気づいて振り返った虎杖くんは、すでに痛々しいほどボロボロで。
どれほど一方的に痛めつけられたのか、見ているだけで胸がギュッと締め付けられる。
「余所見か!?マイ・フレンド!!!」
「な──────ッ!?」
私に気を取られた一瞬の隙を、東堂さんが見逃すはずもなく、大きな拳が虎杖くんの顔面に叩き込まれようとした。
しかしその瞬間。
私は術式を使用して、服の隙間から仕込んでいた赤い布を伸ばし、東堂さんの身体に絡め、強く拘束した。
「……苧環。邪魔をするな」
「個人戦じゃないんだから、邪魔とかないでしょ」
不服そうに鼻を鳴らした東堂さんの瞳が、私を鋭く睨みつける。
それに屈する事なく真っ向から睨み返すと、彼は身体を拘束していた布を力技で引き千切り、自由になった肩をぐるりと回した。