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【呪術廻戦】呪いの嫁入

第16章 運命的な再開


「……ナマエ」
「……分かってる。ちゃんと作戦通り動くよ」


東堂を睨みつけ、悔しげに唇を噛んだナマエに短く声をかける。

コイツが感情に任せて飛び出さないよう釘を刺すつもりだったが、どうやら取り越し苦労だったらしい。


「ふんっっ────ぬ!!!!」

「散れ!!」


虎杖が先陣を切って地を蹴り、東堂の視界を奪うべく、その顔面に蹴りを見舞った瞬間。

俺たちは真希さんの声に弾かれるように、あらかじめ決めていた二手へと別れた。













「………変です」


静まり返った林の中。

立ち止まってぽつりと呟いた俺の言葉に同調するように、ナマエが深く頷き、対称的に真希さんは不機嫌そうに首を傾げた。


「たぶんですけど、京都校の奴ら、纏まって動いてます」
「二級呪霊がそっちにいるってことか?」
「……いや、二級なら、余程狡猾でない限り玉犬が気づきます」


開始から走り続け、すでに京都校との中間地点まで来た。

それなのに、誰一人として接触しないのは明らかに変だ。

目的は恐らく、交流会に乗じた"虎杖の処分"だろうが、ナマエの前でそれを言うのは軽率すぎる。


「あの……。薄らですけど、空中に残穢が見えます。……京都校に空を飛べる人、いましたよね?」


ピンと空を指さし、当たり前のように告げるナマエ。

その指先に釣られて空を凝視するが、俺の眼には青い空が広がるだけで、残穢なんて微塵も見えやしなかった。


「……お前、そこまで見えんのか」


上空の残穢は風に流されやすく、痕跡として留まりにくい。

それなのにも関わらず、ナマエは凝視することもなく、迷いのない確信を持って呟いた。


「えっ、あ、うん…!っでも、私だけじゃないと思うから…!!」


慌てた様子のナマエがそんなことを言っているが……恐らく、ソレが見えるのはナマエか五条さんくらいだろう。


「───鵺」


手形を組んで式神の名を呼べば、影絵からどろりと鵺が這い出てくる。

相手が上空にいるなら、空を自由に動けるコイツが適任だ。


「ナマエ、案内してくれ」
「……!うんっ!」


俺の言葉に一瞬だけ目を見開いたナマエは、すぐに力強く頷き、「こっち!」と来た道を戻るように走り出した。
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